本: 2008年12月アーカイブ

タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫 SF 262)
カート・ヴォネガット・ジュニア
早川書房

出だしの・・・

あらゆる人間の中に潜む真実に気付かずに、人類は外を探ったーひたすら外へ外へと突き進んだ。この外への突進によって人類が知ろうとしたのは、いったいだれが森羅万象を司っているのか、そして森羅万象はなんのためにあるのか、ということだった。
人類はその先発隊を外へ外へとくりだした。そしてついに先発隊を宇宙空間へ、無限の外界の、色もなく、味もなく、重さもない海へと投げ込んだ。
小石のように投げ込んだ。
これらの不幸な手先が見出したものは、すでに地球上でも嫌というほど見出されているものー果てしない無意味さの悪夢だった。(中略)
外界はついに想像上の魅力を失った。
残された深淵の場所は内界だけとなった。
未知の国として残されたのは人間の魂だけとなった。
善と知恵はこうして始まった。

でかなりやられた感じ。以前にネクロマンサーを途中で断念し、ハヤカワ系は難解かと思っていたけど普通に楽しみながら読破。

地球人の文明構築の意図が実は、、、という話だけど、仕掛け、展開、どれも面白かった。

充たされざる者 (ハヤカワepi文庫)
カズオ イシグロ
早川書房

著名なピアニストがある街を"何か"の危機から救うためにやってくる。その街でピアニストは様々な過去の記憶の人物に遭遇し、奇妙な既視感とともに永久に目的にたどり着けないカフカ的悪夢の世界に迷い混んでしまう、と言う話。とにかく不思議な世界観。
正直、"あとがき"を読んではじめて理解した部分もあるし、いまだに100%理解したとは思えないけど、なかなか楽しめた。

結果的に自分の使命を果たそうと、様々な努力をするものの、自分を介することなく回りは幸せになり、結果的に使命を果たせたことになり、それを続ける運命にある男の話。

この機会にカズオ・イシグロの他の本も読んでみたいなと思うので、次の日本帰国時に買うか。

著名小説家が選ぶ過去25年のベストイギリス小説第3位(オブザーバー紙)。

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