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タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫 SF 262)
カート・ヴォネガット・ジュニア
早川書房

出だしの・・・

あらゆる人間の中に潜む真実に気付かずに、人類は外を探ったーひたすら外へ外へと突き進んだ。この外への突進によって人類が知ろうとしたのは、いったいだれが森羅万象を司っているのか、そして森羅万象はなんのためにあるのか、ということだった。
人類はその先発隊を外へ外へとくりだした。そしてついに先発隊を宇宙空間へ、無限の外界の、色もなく、味もなく、重さもない海へと投げ込んだ。
小石のように投げ込んだ。
これらの不幸な手先が見出したものは、すでに地球上でも嫌というほど見出されているものー果てしない無意味さの悪夢だった。(中略)
外界はついに想像上の魅力を失った。
残された深淵の場所は内界だけとなった。
未知の国として残されたのは人間の魂だけとなった。
善と知恵はこうして始まった。

でかなりやられた感じ。以前にネクロマンサーを途中で断念し、ハヤカワ系は難解かと思っていたけど普通に楽しみながら読破。

地球人の文明構築の意図が実は、、、という話だけど、仕掛け、展開、どれも面白かった。

充たされざる者 (ハヤカワepi文庫)
カズオ イシグロ
早川書房

著名なピアニストがある街を"何か"の危機から救うためにやってくる。その街でピアニストは様々な過去の記憶の人物に遭遇し、奇妙な既視感とともに永久に目的にたどり着けないカフカ的悪夢の世界に迷い混んでしまう、と言う話。とにかく不思議な世界観。
正直、"あとがき"を読んではじめて理解した部分もあるし、いまだに100%理解したとは思えないけど、なかなか楽しめた。

結果的に自分の使命を果たそうと、様々な努力をするものの、自分を介することなく回りは幸せになり、結果的に使命を果たせたことになり、それを続ける運命にある男の話。

この機会にカズオ・イシグロの他の本も読んでみたいなと思うので、次の日本帰国時に買うか。

著名小説家が選ぶ過去25年のベストイギリス小説第3位(オブザーバー紙)。

理由 (新潮文庫)
理由 (新潮文庫)
posted with amazlet at 08.11.19
宮部 みゆき
新潮社

宮部みゆきの直木賞受賞作。
自分にとって、「ICO」に続く二作目の宮部みゆきの作品。
ドキュメンタリーの手法でかかれているミステリーなのだけど、家族の絆などを扱ったかなり重い内容。最後の数行は綺麗にしめているけど、個人的にはいまいち楽しめなかったなぁ。

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リンドグレーン 木村 由利子
ポプラ社

児童文学。いわずとしれたスウェーデンの作家、Astrid Lindgrens による名作、Pippi Långstrump(長くつしたのピッピ)。子供のイベントに行くと必ずと言ってもいるピッピ。そこまでか!ならどんなものかしりたいと思い読んで見た。

不思議な流れの物語。必ずしもすごいいい子ではないピッピなのだけど、世界一力持ちで、賢く、思いやりがある。ピッピにあたるキャラって日本にいないなぁと。普通に人間なのに、馬を持ち上げたり、アクロバティックなことをしてみたり。次は絵本版ピッピを頑張ってスウェーデン語で読んでみるか・・・。

ちなみに、「やかまし村の子どもたち」や「ちいさいロッタちゃん」がこの人の作品とはじめてしった。

江國香織による、自分のスタイルで生きる兄弟を描いた小説。佐々木蔵之介とドランクドラゴン塚地主演で映画化もされている。

とても幸せな話。もちろん、ハッピーエンドにはなっておらず、いくつか事件もあるものの、自分のやり方・スタイルで愉快に快適に暮らすっていいよな、と思わせる。話の中に出てくる小説がまた自分の好きなものとかぶっていて、兄弟が一番好きな小説が実は俺がついこの間読んだ「蝿の王」であったり、徹信が兄にすすめた本がいしいしんじの「麦ふみクーツェ」であったり。

読み終わって、やっぱり江國香織の小説はいいなぁ、と。一番気に入っているのは「流しのしたの骨」なんだけど、それや「間宮兄弟」などに共通していえるのは、なんとはない日常の話である点。事件はあるのだけど、ハラハラする殺人事件があるわけでもなく、なんとなくの日常の延長。だけど、必ずしもハッピーエンドではなく、終わったあとに考えさせられる余韻がある。好きな邦画もそういうものが多いので、そういうのが好きなのだろう。

蝿の王 (新潮文庫)
蝿の王 (新潮文庫)
posted with amazlet at 08.11.08
ウィリアム・ゴールディング 平井 正穂 William Golding
新潮社

ノーベル文学賞受賞作家、ウィリアム・ゴールディングによる漂流記ものの原点。孤島に不時着した少年達が集団生活の中でだんだんと壊れて行く様子を描いている。

サイモンが「蝿の王」と対峙する場面、そして、サイモンが流される場面の描写がすごい。「蝿の王」とは結局、内なる悪のことであり、それと対峙する勇気を持つ人、それを外のものとして扱う人と言う対比で描かれているということが解説を読み、はじめてわかった。

また、小説内で少年達が顔にペインティングをし、狂喜乱舞の歌を歌うところ、ラストの方の終末観漂う世界観などは「ドラゴン・ヘッド」っぽいなぁと。

読む前は重そうなテーマで、途中で挫折するのでは?と思っていたけど、面白く最後まで読めた。


かなり怪しい感じもするけど、別に宗教に興味があるわけではなく・・・。
北欧に住んでいると、北欧神話がいろいろなところに浸透しているときくので、じゃあついでにいろいろな神話も読んで見るか、と思い購入。

ギリシア神話、北欧神話、ケルト神話、インド神話、世界最古のメソポタミア神話、エジプト神話、そして、20世紀に創始されたクトゥルー神話まで、幅広くカバーするので、読み応えあり。ポセイドン、ハデス、アポロンといったおなじみのギリシャ神話の神々を再度読むのも面白かったし、Age of Mythologyやその他のゲームででてきたオーディン、ロキ、トール、そして、最終戦争「ラグナロク」という北欧神話の名前も興味深かった。

さらに世界最古の神話と思われるメソポタミア神話で、半神のギルガメシュが永遠の命を熱望するもかなわず、さらにもらった「若返りの草」を紛失し途方にくれたあげく、運命をあるがままに受け入れることを学ぶと言う話は、この頃の文明がいかに成熟していたかを感じさせてくれ、面白かった。

また、神話はやはり多くの共通部分を持つこともわかった。しかも意外に、直接的で残虐な話も多い。

これを読んでやっとMetallicaの"The Call of Ktulu"がクトゥルー神話の"The Call of Cthulhu"を元にしていることがわかったよ。

プチ哲学 (中公文庫)
プチ哲学 (中公文庫)
posted with amazlet at 08.10.29
佐藤 雅彦
中央公論新社
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ピタゴラスイッチ、I.Qの佐藤雅彦氏の本。
ピタゴラ好きだったし、lyo氏がいろいろと書いていたので、ちょっと本をば、と思い購入。
なかなか面白かった。シンプルに、「いろんな見方で考えて見よう。」「考えてみると楽しいかも」というメッセージが簡単な例とともに記載されていて、面白く読めた。

「自分の時間」で人生を送れるよう、頑張ろうっと。

DS文学全集。

SF作家、夢枕獏による坂口安吾の「桜の森の満開の下」へのオマージュ。

「桜の森の満開の下」の不思議な退廃的な世界観はすごく好きで、どう仕上がるのかと思ってこれをよんだけど、別の角度から攻めている感じ。これはこれで好きだが、坂口安吾にはおよばず。ついつい、「桜の森の満開の下」もまた読んでしまった。

DS文学全集。

葉山嘉樹の「セメント樽の中の手紙」へのオマージュ。

「慟哭」で有名な貫井徳郎による、いわゆる、"その後"の物語。
「セメント樽の中の手紙」の不気味さや世界観を残しつつも、残念ながら今一歩というところ。

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